どうも、サラリーマンもしているすみえるです。
文章を見たり書いたりがお仕事の3分の1締めているのですが、メールなどで度々入力していて凄く気になるのがこの一言。
「宜しくお願いいたします。」
なぜ、この「いたします」はひらがななのか。漢字で書けるのになんでだろうと思ったりしましたが結論から言いますと、この場合は「いたします」のひらがな表記が正です。何故そうなるのかを細かく見てみましょう。(説明が小難しくなるので、ご参考までにWEBLIOさんの辞書へのリンクを付けさせて頂きました)
1.「いたします・致します」の成り立ちと意味
「いたします/致します」には、以下のA/Bの成り立ちと意味があります。Aは自分がする行動で「動詞」Bはほかの動詞を補助する「補助動詞」としての違いがあります。
A.サ行五段活用の動詞「致す」の連用形である「致し」に、丁寧の助動詞「ます」が付いた言葉です。
そこで、「致す」の意味を調べました。
①「する」の謙譲語。動作者を低めることで聞き手を敬う。多く下に「ます」を付けて用いる。
③ 「する」の尊大語。上位者が下位者の行為について、下位者を低めて言う。
B.(補助動詞) 和語の動詞の連用形やこれに「お」を添えたもの、漢語サ変動詞の語幹やこれに「御」を添えたものに付いて、補助動詞「する」の敬語として用いる。
㋐ 補助動詞「する」の謙譲語・丁寧語。多くは下に「ます」を付けて用いる。 (例)
2.漢字とひらがなの違いと各々の使用例
A・B二つの意味があるため表記上は、同じものになてしまうのでAの動詞の時は「漢字」、Bの補助動詞の時は手前の動詞がわかるように「ひらがな」となっています。
また、公用文でBの補助動詞を使用するときは、ひらがなを使うことが訓令で定められています(文化庁の内閣訓令第1号『公⽤⽂における漢字使⽤等について』)。したがって、この「いたします」も補助動詞として使用される際は必ずひらがな表記となるのです。
※公用文:国や公共団体から出される文や法令などに用いる文章のことを指します。
A「致します」の使用例
- 「準備は一切こちらで致します」
- 「間もなく係の者が御案内を致します」
- 「今後とも努力を致す所存であります」
- 「船はまさに岸壁を離れようと-致しておりました」
- 「メロンは、一個四、五千円も-致します」
- 「あと10分致しますと、京都に着きます」
- 「時間がない。早く致せ」
- 「これ邪魔を致すな」
B.「いたします」の使用例
3.まとめ
ということで、メールの文面でもよく見かける文節の「宜しくお願いいたします」はひらがなという結論になりましたね。漢字を使うと収まりがよくて、正解なように見受けられますが実は間違っていることがあるという良い例に出会ったので、ご紹介させて頂きました!
メールなどで文章を作成することが多い現代では、昔以上に文字の成り立ちについて辞書を調べて使わないと逆に恥をかいてしまうので気を付けていきましょう!
致します。大変勉強になりました!
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こちらこそコメントありがとうございます!
少しでもお役に立てていたら、それだけでれしいです!
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