ライフログ 言葉の備忘録

名前の漢字の謎!旧字体と新字体とは?

あたなはご存知ですか?

どうも、意外と筆ペン大好きなすみえる(@PSumiele)でございます!

今回は、日常生活でよくある「いや、私の字は簡単な方の漢字じゃなくて旧字体の〜」というややこしい日本語の名前の漢字についてざっくり(本気で話すと何千文字になるかわかりませんので(笑))解説していきたいと思います!

旧字体とは

文章などではあまり見かけないものの一番多くみられるのは人名でしょうか。会社でもよく話にでてくる「私の漢字は、簡単なほうじゃなくて、難しい方のやつです」「私の吉は、下が長い方の𠮷です」などなど。この難しい方のことを会話の中では「旧字体」と呼びますよね。

ですが、本来の「旧字体」の意味を調べると「当用漢字字体表や常用漢字表で新たに採用された字体に対し、それ以前の字体」となっています。当用漢字字体表や常用漢字表で新たに採用された字体に対しそれ以前の字体で、「康煕字典」という中国の清の時代に編纂された漢字の字典から引用されてはいますがそのままではないらしいです。※気になる方はコチラEPUB版でまとめられている方がいらっしゃいましたので、見て下さい!ただし、かなりのボリュームなのであしからず!

「康煕字典」の画像検索結果
「康煕字典」

尚、この漢字が文章として本に記載されているときも簡易的な字体での手書きもしていたそうなのですよ!新旧入り乱れた漢字があふれかえっていたわけですね。

新字体とは

昭和24(1949)年,それまで使われていた難しい字体をやめて,簡単な字体を使うようにと,内閣が国民に告示したのが「当用漢字字体表」です。「当用」というのは「当面用いる」という意味で,実は漢字自体の使用をやめさせるということも視野に入れての名称でした。その「当用漢字字体表」の中で,簡略な字体に改められていた漢字が「新字体」です。新字体は昭和56(1981)年,内閣告示の「常用漢字表」にそのまま引き継がれました。今度は「常用」ですので,「常に用いる」漢字として制定されました。そして現代でも新字体が教育上や一般的な認識において「正しい漢字」として使用されるに至った訳です。

ズバリ言うと・・・

「新字体」というと,その時新しく作られたかのように思われるかもしれませんが,そうではありません。漢字には昔から,字源(漢字の構成原理,「國」ならば「囗+或」)に則った「正字」,字画(漢字を構成する点や線)を簡略化した「略字」(「學」に対する「学」など),字源からは外れた書き方だが世間一般に通用している「俗字」(「裏」に対する「裡」など)など,一つの漢字に対して複数の異体字が存在することが珍しくありませんでした。そして正字以外の字体も一般的に使われてきたのです。

例えば江戸時代の版本(手書きの文字や絵を版木に彫って印刷した出版物)には略字や俗字なども多く見られるようです。今とは違って,行書や草書など,字を崩して書くことも多かったので,崩して書き易い字体が好まれたこの字メッチャナウいーみたいなことですね(笑)ということもあったのでしょう。やはり字を書く上で,それが書き易いかどうかというのは重要ですよね。新字体は長い漢字の歴史の中で生み出された数々の字体の中で,簡単に書けるものを選んでいったんですね。そんなこともあって現代では,書くのが難しく「正しい漢字」ともされていない旧字体をわざわざ書くことはしないのです。なお既に江戸時代には現在の新字体に相当する字体が使われていたにも関わらず「戦前=旧字体のみの使用」というイメージがあるのは,明治期になってから隆盛した活版印刷する上で正字の使用が好まれていたからでしょう。正字の中には「國」や「學」などの旧字体が多く含まれていて、戦前の書籍や新聞をにも多く含まれているのです。活字は一度作ってしまえば何度でも使えるので,難しい字体であっても構わなかったのでしょう。

なぜ人名は旧字体?

どうしても旧字体で書かなければならない場面というものがあります。それは、「戸籍」に関係してくる内容のものになります。

会心の一撃

正式な書類において、「戸籍に載っている漢字を正」とする厳格な決まりがあるので、漢字が少しでも違えば書類はとおらなくなります。ただ、現代では新生児に対して旧字体の名前を用いることは基本的にはできないそうです。(人名用漢字として一部のみ認められるものもあるそうですが)。つまり、昔の正式な場で旧字体を用いていた名残が今現在まで引き継がれているのですね!苗字の旧字体は結婚などによらない限り半永久的に受け継がれていきますので、旧字体がなくなることはないということでしょうか。

よほど読めないような旧字体でない限りは、戸籍の氏名をわざわざ変えて使用する人もいないとおもいますし、旧字体の「﨑」や「嶋」などは、もはやメジャーな旧字体のような気がします(勝手な私の思い込みかもしれませんが(笑))

かくいう私の父などは、旧字体でないと納得いかないようで、簡単な字で書かれた苗字を嫌い、絶対に本人は新字体の苗字をかきません(笑)

あとがき

人名でも地名でも、普段見たことがないような漢字を見たときには、読めないままで終わらさずに、「この漢字はなんて読むんだろう?この漢字は、あの漢字と似ているけど旧字体なのかな?何の字と同じなんだろう?」と疑問をもって、調べることでまた新しい知識と発見が身に付き、面白い経験ができるチャンスかもしれませんよ♪

チャンス!

最後まで、お付き合いいただきありがとうございました!

この記事中の習字のような画像はコチラの「カリ蔵」さんよりお借りしました!

機械もの大好き、新しいもの大好きな会社員です。最近一眼レフを買ったことでカメラに目覚めてます♪ 趣味のパソコンやらスマホやらのおかげで会社もWEB事業へ異動になりました(笑) 自分の趣味が皆様のお役になれればと思い日々ネタ探しに奮闘中。